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2016.06.29
特許・実案 欧州
【英国】 英国のEU離脱決定の影響について

6月23日に行われた国民投票で英国は欧州連合(EU)から離脱することを選択しました。この選択の及ぼす影響について現時点での状況をお知らせします。

英国は、今後EUを脱退する旨の通知を行ってから、離脱の条件を他のEU加盟国と交渉するために2年間の期間を得ることになります。しかし、現時点では、英国のEU離脱(Brexit)にどの程度の期間を要するか、また離脱後の英国とEUの関係がどのようなものになるのかを予測することは困難な状況です。

・欧州特許 (EP)
欧州特許庁(EPO)は、EUの機関ではありません。英国は引き続き欧州特許条約(EPC)の締約国であることから、欧州特許については、英国からの出願および英国にvalidationした特許を含め、英国のEU離脱による影響はありません。

・特許協力条約 (PCT)
PCTに基づく国際出願について、英国はPCT加盟国であるため、英国のEU離脱による影響はありません。

・英国知的財産庁 (UK IPO)
英国知的財産庁(UK IPO)に出願中の特許、商標および意匠、ならびに同庁より付与された特許権、商標権および意匠権について、英国のEU離脱による影響はありません。

・欧州連合知的財産庁 (EUIPO)
欧州連合知的財産庁(EUIPO)により付与された意匠権および商標権には、英国のEU離脱による影響が及ぶと考えられていますが、詳細はまだ不明であり、上述の他のEU加盟国との交渉によって決定されます。英国がEUから離脱すると、これらの意匠権および商標権の英国での効力はなくなると予想されており、英国で同等の権利を取得できる暫定的処置が取られる可能性もありますが、現時点では正確なことは不明です。

・統一特許および統一特許裁判所 (UPC)
統一特許および統一特許裁判所(UPC)制度に関しては、早ければ来年に発効すると言われていましたが、今回の国民投票の結果の影響を受ける可能性があると思われます。これら制度の発効の条件の1つとして、現時点では英国による批准が必要となります。離脱条件を交渉中に英国が批准する可能性は低いと言われており、このため、統一特許および統一特許裁判所制度の開始が遅れることが考えられます。

青山特許事務所
知財情報研究会

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