米国にて特許出願の早期の審査処理を希望する場合、Track One（優先審査）、PPH、Accelerated Examination（早期審査）のプログラムが用意されていました。
　そのうち、特許出願に対するAccelerated Examination（早期審査）プログラムについて、USPTOは、2025年7月10日をもって申請受付を終了することを発表しました（Federal Register, vol.90, No.110 (June 10, 2025) 参照）。

　終了の理由は、早期審査の申請に先行技術調査結果の提出が必要であるなど申請書類の作成負担が大きかったことによる利用件数の極端な低下（過去10年間の各年度の利用件数は100件未満）、Track One（優先審査）プログラムの普及などが挙げられています。
　今後は審査迅速化のためにはTrack One（優先審査）プログラムの利用が推奨されます。
　Track Oneは高額な申請費用（申請費用4,515ドル、スモールエンティティ：1806ドル、マイクロエンティティ：903ドル）が必要ではあるものの、書類作成負担が少なく、現在も広く利用されています。
　また、Track Oneの年間申請数の上限は15,000件でしたが、2025年度以降は20,000件に拡大されることが発表されました（Federal Register, vol.90, No.128 (July 8, 2025) 参照）。

（参考）
・Federal Register, vol.90, No.110 (June 10, 2025) 
・Federal Register, vol.90, No.128　(July 8, 2025)

（岩木　郁子）