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【チリ】知財法改正

IPニュース 2022.02.08
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 チリ知財法改正法が2021年7月5日に官報にて交付されました。改正法は、公布から6ヶ月後に発効することとなっており、既に発効しているはずですが、現時点では発効したことを知らせるレター等は受領していません。以下、現在までに入手した情報を基に、改正概要をお知らせします。

●特許
1.仮特許出願
 出願後12ヶ月間、正式な特許出願をする権利を留保できる仮特許出願制度が新設されます。正式な特許出願が特許された場合の存続期間は、仮出願の日から20年となります。

2.特許出願の回復の請求期限の短縮
 現行法では、法規則で定められた期限内に手続要件に適合しない出願は、放棄されたものとみなされ、これに対し、出願人は、法規則で定められた要件に従って、ケースの再有効化(出願の回復)を請求することができます。新法では、優先権を喪失することなく出願の回復を請求できる期限が、放棄通知から45日以内に短縮されます(現行法では120日)。

3.特許権の制限
 以下の実施行為に対しては特許権の効力が及ばない旨、規定されました。
・試験・研究の目的での実施行為(いわゆるボーラー条項を医薬品のみならず、農薬にも拡大)
・非商業的な私的目的での実施行為
・一時的または偶発的に入国した外国の船舶、航空機、車両またはこれらに使用する機械等の使用 等

4.特許権の移転登録
 新法では、真の権利者に対し、当該特許の登録日から5年以内に限り、特許権移転登録請求及び損害賠償請求が認められます。現行法では、冒認出願に基づく特許に対しては、無効審判請求のみが可能です。

5.追加保護期間の申請期限の短縮
 特許権の存続期間について、追加保護期間の申請期限が、所定の日から60営業日に短縮され(現行法では6月)、追加保護期間の上限が5年となります。
 なお、追加保護期間の申請が可能であるのは以下の場合:
a)特許付与に際して不当な行政上の遅延があり、かつ出願日から起算して5年以上または審査請求から3年以上にわたって審査が行われた場合(請求期限の始期:特許付与の日
b)医薬品の承認手続において不当な行政上の遅延があった場合(請求期限の始期:医薬品の承認日

6.優先権の回復
 優先期間満了後2か月以内に優先権の回復請求が可能となります。パリルートで出願されたものについて、PCT出願が国内移行されたものと同様の回復請求を認められるようになります。

7.年金の納付単位として年1回納付の追加
 新法では、1年単位での年金納付が可能となります。現行法では、10年又は5年単位での年金納付制度が採用されています。

8.明細書頁数に応じた超過料金の設定
 明細書80頁以上の特許出願に対して適用されます。

●産業デザイン(意匠)
1.簡易審査手続
 意匠・デザインについて、現行法では、特許(発明)と同じく実体審査を伴う登録手続きがなされているが、新法では現行の手続に加えて、実体審査を経ずに出願証明書が発行される「簡易審査手続」が導入されます。出願した意匠に出願証明書が発行されても、実体審査を受けなければ権利行使をすることができません。

2.産業デザインの存続期間の延長
 意匠・デザインについて、今回の改正で、存続期間が最長15年に延長されます(改正前は10年)。今回の改正により、5年の存続期間に加えて、2回の更新(各5年)が認められることとなります。

●商標
1.取消理由の新たな理由として、「不使用」及び「識別力の喪失」が加わります。
・5年間の不使用(中断を含む)に基づく取消請求が導入されます。
・既存の登録に対しては、最初の更新時に、使用要件が求められます。
・普通名称化した商標は取り消しが可能になります。
・異議に対する防御として、不使用取消を求めることが可能になります。

2.立体商標、においの商標の登録が可能となります。

3.商標権の制限
 新法では、個人の氏名又は雅号の使用(その継承者の使用を含む)について、消費者に誤認混同が生じなければ、当該使用に商標権の効力は及びません。
 また、地理的表示、ジャンル、性質、起源、国籍、重量、品質、価値又は他の記述的表現の使用は、消費者に誤認混同が生じなければ、当該使用に商標権の効力は及びません。

4.商業施設(小売り)及び産業施設(工場)について、それぞれ35類及び40類に登録されます。
既存登録については、上記区分にて更新する必要があります。

5.商標の登録要件からグラフィック表現が不要となります(TRIPS協定に準拠)。

6.団体商標及び認証商標制度が明確化され、規則が制定されます。

7.商標の偽造罪について、懲役刑及び罰金刑が制定されます。

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