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【日本】歴史上の人物名からなる商標登録出願の取扱いについて

IPニュース 2009.11.14
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(商標審査便覧の改正)

はじめに

今年の10月に、歴史上の人物名からなる商標登録出願の取扱いについて、商標審査便覧の改正があった。以下、その背景、内容をご紹介。

1.概要

(1)歴史上の人物名とは

(2)4条1項7号の規定、判例・審査基準など。
「商標の構成自体がそうでなくても、商標の使用が社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するような場合も含まれる」

2.改正の背景

(1)従来の審査
登録例:「弁慶」、「家康」、「石川啄木」、「ダ・ヴィンチ」、「山内一豊の妻」
4条1項7号以外の規定の適用可能性。
・4条1項8号(人格権保護)
・4条1項10号、15号、19号(未登録周知商標の保護)
・3条1項2号(識別力:慣用商標)

(2)問題の所在
歴史上の周知著名な人物の名前は、高い顧客吸引力がある。しかし、他方、地方公共団体や商工会議所等の公益団体が、すでに使用している場合多いことなどから、公正な取引秩序を乱し、公序良俗を害するおそれがある。
歴史上の人物名からなる商標については、以下が判断され、公序良俗違反で、登録拒絶されるケースが増えた。
①外国の人物名については、国際間の信義則に反するか否か
②その人物名と指定商品との関係
③その人物の遺族との関係
④その人物名の利用状況との関係

(3)最近の事例
①萩市の「吉田松蔭」等の商標登録に対する異議申し立て
②萩市の要望書
③地元からの「金子みすず」等の出願への情報提供

3.改正審査便覧

改正審査便覧の紹介

4.具体的な運用指針

(1)対象となる歴史上の人物名
(2)審査の方法
(3)判断材料

5.疑問点など

(1)私有財産か、公共のものか
(2)誰が登録できるのか、誰もできないのか

プレゼンテーション資料はこちらから

川本 真由美

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