目次

01

新たな働き方と専門性を求めて、メーカーから転職

私は神戸大学大学院で有機合成化学を専攻し、化粧品メーカーで研究開発職として7年間勤務した後、2010年に青山特許事務所に入所しました。メーカー時代に特許出願に関わったことが、弁理士という職業との出会いです。そのときから特許法に興味を持ち、受験勉強を始めました。通勤電車で過去問を解いたり、休日に予備校へ通ったり、あのときは本当に努力しました。おかげで2009年に合格。特許事務所への転職を具体的に考えるようになったのは、それからです。

転職の動機はもう一つありました。研究開発職ではトラブル対応などのために、自分で時間をコントロールすることが難しい場合があると感じ始めていたことです。結婚や出産を意識するようになった時期でもあり、自分自身のキャリアを見つめ直し、特許事務所への転職を希望するようになりました。

大手の特許事務所を受けて内定を複数いただきましたが、迷わず1社を選びました。それが青山特許事務所です。面接の場でみなさんが思い思いに質問をしてくださり、発言しやすく、互いの意見を尊重し合う社風を感じかたらです。青山特許事務所は、きっと働きやすい環境だろうと。その判断は間違っていませんでした。

02

アメリカで2か月間、子連れの海外研修を体験

私の夫も青山特許事務所に勤める弁理士です。その夫とともに、2023年の夏に2か月間、アメリカに海外研修に行ってきました。子どもたちも連れていったので、総勢4人での渡航となりました。

前半の1か月はコネチカット州ハートフォード、後半の1か月はワシントンD.C.に滞在しました。普段は基本的にメールやレターでやり取りしている現地の代理人の方々と実際に顔を合わせて密に仕事をすることができたことは、とても貴重な経験でした。

「子どもはどうされたのですか?」とよく聞かれるのですが、現地のサマーキャンプに通わせていました。朝9時から午後5時まで子どもたちはキャンプで楽しく過ごし、その間、私たち夫婦は代理人事務所で実案件についてディスカッションしたり、レクチャーを受けたり。夕方に子どもたちを迎えに行き、その後、代理人家族と夕食をご一緒することもあって、文字どおり家族ぐるみの交流を楽しみました。今でも代理人が来日されたときに家族も連れて会食したり、一緒にスキーに行ったり、親しいお付き合いが続いています。

研修中に印象的だったのは、どこに行っても青山特許事務所の先輩方のお名前を頻繁に耳にしたことです。「青山の○○さんとは昔から一緒に仕事をしているよ」「毎年、国際会議で△△さんと会っているわ」と声をかけられました。大先輩が研修生だった頃の昔話も出てきて、青山特許事務所と現地代理人との長く深い繋がりを実感した研修でもありました。

03

2か月の海外研修で得られたたくさんの成果

海外研修で得られたものはとても多いですね。1か月間の研修を通じて親しくなったおかげで、帰国後にお仕事を直接ご依頼いただく機会にもつながりました。

もちろん、学んだこともたくさんあります。どんな法律でもそうだと思いますが、教科書やネットの情報だけでは学べない実践的な知見というものがあります。そういったことを、現地で仕事し、複数の代理人の方々からアドバイスをもらい、習得できたことは大きな財産です。特に印象深いのは、代理人と一緒に拒絶理由への応答を徹底的に検討し、審査官インタビューに臨んだ経験です。後に、その出願は特許査定を受け取ることができました。

英語でのディスカッションに自信がついたことも大きな成果の一つです。以前は、読み書きにはそれなりに対応できたものの、会話となると名刺交換すら緊張してしまうほどでしたから。文法的に正しく話すことはまだまだ練習中ですが、代理人が来日されたときに臆さずに自分から話しかけられるようになりました。

04

1年目は1年目の、10年目は10年目の学ぶ環境

青山特許事務所は、専門性を高めていくのに最高の環境です。私は未経験で入所し、入所直後は明細書の作成業務に携わったのですが、赤ペンでびっしりと添削していただき、OJTの中で基礎からしっかりと学ぶことができました。また、様々な国から代理人の方が頻繁に来所されるため、法改正や判例などの最新情報が常に入ってきます。そのため、1年目には1年目の基礎知識が、10年目には10年目に必要な能力を身につけられる環境が揃っています。いつまでも学び続けられることが、青山特許事務所の何よりの魅力です。

加えて、女性が働きやすい職場でもあると感じます。私自身、2人の子どもを育てながら働いていますが、お子さんのいる先輩女性も多く、子育てをしながら業務をすることへの理解があります。時間管理も比較的柔軟に工夫できるので、仕事と育児を自分のペースで両立できています。また、子連れで長期の海外研修を後押ししてもらえるなど、性別に関わらず挑戦を応援してもらえる環境があります。

こうした恵まれた環境の中で、今後も弁理士としての専門性をもっと磨いていきたいです。明細書を書くという基本業務一つとっても奥は深いですし、これで修了ということはありません。また、青山特許事務所が築いてきた代理人との信頼関係も大切に受け継いでいきたいと思っています。そのうえで、メーカーで研究開発に携わっていた経験を活かし、どんな案件でもお客様に信頼して任せていただける弁理士になることが目標です。

インタビューの一覧 インタビューの一覧